牛肉


 
旬の時期:オールシーズン
主な九州の産地:各県

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牛肉


牛肉の主な部位は9つに分けられ、部位による特性が比較的はっきりしています。肉質が柔らかい部位はステーキやグリルなど焼肉料理に向くため、調理の際は加熱しすぎないことが肝心。硬い肉はシチューなどの煮込み料理に向き、加熱するほどに柔らかくなります。
牛1頭(約700kg)から取れる食肉部位(精肉部分)は約300kgで、体重の4割程度になります。牛内臓は味や食感が独特ですが、ビタミンや鉄など貴重な栄養素を豊富に含みます。

牛肉の部位

ネック


首の部分の肉。よく運動する部位なので、きめが粗くて硬めですが、旨みエキスは豊富です。じっくり煮込んで旨みを引き出すシチューやカレーなどに最適です。こま切れ、挽き肉としても利用されます。

かたロース


きめの細かい肉質で柔らかい部位。脂肪がほど良く霜降り状に分散し、牛肉特有のコクのある風味が楽しめます。薄切りにして、しゃぶしゃぶ、すき焼、焼肉などにするほか、角切りにして煮込み料理にも使えます。

かた


タンパク質が多く、脂肪が少ない赤身肉。肉質はやや硬めですが、エキス分やコラーゲンが豊富です。じっくり煮込むと柔らかくなるため、シチューやスープなど煮込み料理に適しています。

リブロース


赤身と脂身のバランスが良く、コクがあって風味の良い部位。きめが細かく、肉本来のおいしさを味わうローストビーフやステーキに向いています。霜降りのものは、すき焼に最適です。

サーロイン


きめが細かく柔らかい、牛肉の最高部位のひとつ。形、香り、風味とも抜群で、牛肉本来の旨みが堪能できます。ステーキに最適で、どんな焼き加減にも対応できるすぐれた肉質が持ち味です。

ヒレ


極めてきめの細かい柔らかな部位。脂肪が少なく、上品な風味が持ち味です。淡白な味なので、かつやバター焼きなどコクを補う調理に適しています。ステーキにするとさっぱりとした味わいです。

ランプ


ももの中では最も柔らかい赤身肉。風味が良くて味に深みがあります。ステーキ、ロースト、すき焼、焼肉、たたきなど、どんな料理にしてもおいしくいただけます。

もも(うちもも、しんたま)


牛肉の中で最も脂身の少ない赤身肉。ローストビーフやたたきなど、かたまりで調理する料理に向いています。しんたまはきめが細かく柔らかで、刺身やユッケにも利用されます。

そともも


ももの部分でも、いちばん運動する筋肉の集まっている部位。きめがやや粗く、脂肪が少なく肉質は硬めです。薄切りやこま切れにして、焼肉、煮込み料理、炒め物など幅広く利用されます。

バラ(ともばら、かたばら)


赤身と脂肪が層になったいわゆる三枚肉。どちらも濃厚な風味が特徴で、焼肉や牛丼、すき焼のほか、煮込み料理にも向いています。かたばらはこま切れや挽き肉にして、ハンバーグなどにもおすすめです。

すね


足のふくらはぎの部分。筋が多くて肉全体が硬めですが、長時間煮込むことでコラーゲンが溶出し、柔らかくなります。脂肪が少なく、だしをとるのには最適な部位。ポトフやシチューにおすすめです。

内臓の部位

タン(舌)


つけ根の部分は脂肪が多くて柔らかく、舌尖はやや筋っぽいのが特徴です。塩焼きにしてレモン汁でいただくのが定番です。かたまりはシチューやマリネに利用します。

カシラニク(頭肉)


こめかみと頬の部分。肉質は柔らかくて歯ざわりがあり、とろりとした脂のおいしさが味わえます。塩をふったり、甘辛いたれにつけて串焼きにするのがおすすめです。

ハツ(心臓)


ココロ、シンゾウ、ハート、ヘルツなどとも呼ばれます。濃赤色で肉厚、脂肪がないのが特徴です。筋繊維が細くて緻密なので、コリコリとした歯ざわりがあります。薄く切って焼くのが一般的です。

サガリ


1頭の牛から5kgほどしかとれない希少な部位で適度な脂肪があります。柔らかな肉質で赤身肉と食感が似ているため、焼肉などに向いています。

ハラミ(横隔膜)


赤身肉に近い肉質と風味で、下味をつけて網焼きなどにするとおいしくいただけます。カレーやシチューなどの煮込み料理にも向いています。

ミノ(第一胃)


特有の風味と噛みごたえがあります。肉厚の上ミノは、甘めに下味をして、主に焼肉用にされます。厚みの少ない部分は煮込みやスープにするとおいしくいただけます。

ハチノス(第二胃)


蜂の巣の形に似ていることからこう呼ばれます。さっぱりとした味わいと弾力のある食感が好まれ、煮込み料理やスープにします。イタリア語でトリッパとも呼ばれ、イタリア料理ではトマト煮が人気です。

センマイ(第三胃)


名前の通り千枚のひだがあるような形状で、コリコリとした歯ざわりが特徴です。茹でた状態で出回りますが、もう一度茹でて氷水にさらし、臭みを抜いてから調理します。酢みそでいただくほか、もつ鍋や炒め物に最適です。

ギアラ(第四胃)


ほかの胃と比べて赤みがさして美しく、脂がのっていることから人気があります。関西では"赤センマイ"と呼ぶこともあります。噛みしめるほどに濃厚な旨みと甘さが出てきます。焼肉、鍋などに最適です。

レバー(肝臓)


柔らかく、ビタミンAをはじめ各種の栄養成分を含みます。濃厚で味に深みがあり、新鮮なものは生でもいただけます。揚げ物や香味野菜をきかせた煮込み料理に適しています。

マメ(腎臓)


そら豆の形に似ていることからマメと呼ばれます。脂肪が少なく、ビタミンA、B2が含まれます。薄切りにして塩焼きやバター焼きにするほか、みそ味の煮込みもおすすめです。

ヒモ(小腸)


"シロ"とも呼ばれる細長くて薄い部位で、じっくり煮込んで味をしみさせるとおいしくいただけます。ねぎやごまを加えた香味だれにつけて焼いたり、ザーサイなどと炒め合わせるのもおすすめです。

シマチョウ(大腸)


ヒモと比べると太くて厚めで、茹でて脂肪を取り除いたものが市販されています。薬味だれにつけて鉄板焼きや網焼きにするほか、炒め煮やみそ煮にするのもおすすめです。

テール(尾)


コラーゲンが多く含まれ、長時間加熱するとゼラチン化して柔らかくなります。香味野菜を加えて茹でてから、ソテーやシチューなどにします。和風では、にんにくや生姜を加えた調味液に漬けて網焼きにするのもおすすめです。